喧噪の街中をゆく道さなか  ゆるやかな時余韻が響く

 

 喧噪の街中をゆく道さなか

 ゆるやかな時余韻が響く

 

 週に三回、時計の針が円の半分を回る程度の時間を使って自転車で走る。朝と夕。時には体がだるくペダルを漕ぐ足が重いのだけど、それは一週間の生活の中で良い息抜きの時間となっているようだった。

 外へ出る以上、一定以上の成果が求められるものだが、事業はあまり芳しくなく日報へは筆によるバツの印が並んでいった。それだけにオフィスへついても気分が晴れることはなく、よし、やるぞといった充実感も対岸の火事のように心はどこ吹く風で息をしている。

 唯一、何ごともなく過ごせるのはその日の自転車に乗っているわずかな時間だけだ。

 ありがとう、と自転車に呟く。すると彼からは「うん」とだけ返ってくるのだった。

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