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赤村耕史

  • 2021年4月12日

持続型報道世界

 時計の針が止まる。正常なことだ。私の心臓も動いている。驚きはない。少しずつ、世界はずれながら今へと移動している。「あれ、おかしいな。ここにクランチを置いていたはずなんだけど……知らない?」「知らない […]

  • 2021年4月8日

永遠の命を求めた十全と愛に届く

 愛が欲しいとの声は、神様から脳にもらっていた。   「心が喜ぶような人生を送りなさい、きっと幸せになれるから」   言われたとおりに、過ごそうと励んできたつもりだ。それでも、それ […]

  • 2021年4月7日

生まれていない

 幸せなどと思ったことは一度もない。それでも周囲では生きているだけで幸せだなんて言葉が跋扈している。  確かにそうなのかも知れない。元々存在しなかった、意味すらないなんていわれてそうな魂がこうして現世 […]

  • 2020年6月12日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十七

 大阪公園に隣接されたビルの解放されたカフェで私はその人物と会った。  年齢は四十歳前後、黒い髪をオールバック気味に整え、わずかな白髪をメッシュのように黒髪に混ぜて整えていた。  名前を五郎と言った。 […]

  • 2020年6月8日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十六

   この時期、私は何もかもが物足りなさに満ちていた。部活動に熱中していた学生が、部活が終わった途端、試験もないのに授業に熱心になるなんて考えられないことだ。  全力で打ち込めるものがたまたまあった幸 […]

  • 2020年6月5日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十五

 その人は大阪にいた。私はこの時大学生で、神奈川にあるキャンパスに同地区内から原付バイクで通っていた。さすがに原付バイクでは大阪までの道は頼りない。  すべては縁だと、縁があって手元にきた本には書かれ […]

  • 2020年6月4日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十四

 オレンジ色のSNSの背景に白いメールのアイコンが浮かび上がるように画面の中で大きくなった。魔界への誘いである。  メールには、最近書き連ねた日記への賞賛とスピリチュアルへの関心、意識への取り組みにつ […]

  • 2020年5月4日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十三

 私は自分の気づきをSNSの日記に書き、それはもう人生の説明書を手に入れたような思いでその本を読み込んだ。気になる言葉にはボールペンで丸く囲み、気になった考えには矢印を引っ張り、自分なりの解釈を加えて […]

  • 2020年5月4日

閉ざされた世界で聞こえてきた声十二

   その本はザラリとした恐竜の鱗のような手触りと緑の色合いをしていた。開くと毎朝当たり前にでてくるトーストのように目次が並んでおり、中には使い方のわからない新品の電化製品のような、よくわか […]